イーサリアムとは?最新アップグレードと他の仮想通貨との違いを初心者向けに解説【2025年版】
暗号資産(仮想通貨)の世界で、ビットコインに次いで重要な存在といわれるイーサリアム(Ethereum)。
その本質は、単なる「デジタル通貨」ではなく、未来のインターネットの基盤ともいえる存在です。
この記事では、イーサリアムの特徴をはじめ、2025年5月の最新アップグレード「Pectra」、ビットコインやライバル通貨(ソラナ、ポルカドット、アバランチ)との比較、そして強み・弱点について初心者向けにわかりやすくまとめました。
■ イーサリアムとは?ビットコインとの違い
■ イーサリアムとは?ビットコインとの違い
イーサリアムは、ブロックチェーン技術を活用した「分散型アプリケーション(DApps)」のためのプラットフォームです。ここで使われる通貨「イーサ(ETH)」は、取引やアプリ実行に必要な“燃料”として使われます。
ビットコインが「デジタルゴールド(資産保存)」に近いのに対し、イーサリアムは“動く”仮想通貨です。さまざまなアプリ、NFT、金融取引などの“動作の土台”になるのが最大の特徴です。
■ イーサリアムの主な特徴
■ イーサリアムの主な特徴
スマートコントラクト
あらかじめ決めたルール通りに自動で契約を実行できる仕組みです。 例えば「サービスを受けたら自動で支払いが実行される」など、人を介さずに安全な取引ができます。NFT、DeFi(分散型金融)、オンラインゲームなどで活用されています。
DAppsの圧倒的な数と実績
イーサリアムは、世界で最も多くの分散型アプリ(DApps)が動いているプラットフォームです。 NFT市場やDeFiプロジェクトの多くがイーサリアムベースで構築されています。開発者の数も多く、今なお成長を続けています。
PoSによる省エネと持続性
2022年に行われた「Merge(マージ)」により、イーサリアムは従来の電力消費型(PoW)から省エネ型のPoS(プルーフ・オブ・ステーク)に移行しました。これにより、電力使用量が99%以上削減され、環境への負荷も大きく軽減されています。
高い分散性とセキュリティ
イーサリアムは数千におよぶノード(ネットワークの参加者)によって支えられており、中央管理者が存在しません。この分散性により、不正や改ざんが極めて困難です。
■ 最新情報:2025年5月「Pectraアップグレード」
■ 最新情報:2025年5月「Pectraアップグレード」
2025年5月、イーサリアムは「Pectra(ペクトラ)アップグレード」を実施し、さらなる機能強化を果たしました。
アップグレードのポイント
- EIP-7702:アカウント抽象化
ウォレットがスマートコントラクトのように振る舞えるようになり、ログインや送金がより柔軟に。UX(ユーザー体験)が大きく改善されました。
- EIP-7251:ステーキング上限の引き上げ
バリデーターが最大2048ETHまでステーク可能となり、大規模なネットワーク維持がより効率的に。
このアップデートにより、イーサリアムはセキュリティ・使いやすさ・効率の3点を同時に強化しています。
■ ライバルコインとの比較
■ ライバルコインとの比較
イーサリアムと競合する、次世代ブロックチェーンには以下のようなものがあります。
ライバルコインが優れている点
- ソラナ 超高速・格安の取引で、NFTやゲーム向けに人気。モバイル対応も進んでいる。
- ポルカドット
ブロックチェーン同士をつなぐ「相互運用性」が強み。長期安定性も高い。
- アバランチ
企業や政府などが自分のチェーンを作れるほど自由度が高く、拡張性に優れる。
■ イーサリアムの課題
■ イーサリアムの課題
イーサリアムは万能ではありません。現時点では以下の点が課題とされています。
混雑時のガス代(手数料)が高騰する
少額送金やNFT購入が割に合わない場合も
速度が次世代チェーンに劣る
大量トランザクション処理ではソラナなどに分がある
UI/UXが初心者向けでない場面がある
ウォレットの扱いやガス代の計算に慣れが必要
ただし、これらはすでに開発チームにより改善が進行しており、段階的に解消される見通しです。
【まとめ】イーサリアムは基盤であり続ける
【まとめ】イーサリアムは基盤であり続ける
ライバルの仮想通貨が一部の機能で優れているのは事実です。 それでもイーサリアムは、世界最多のアプリ・開発者・ユーザーに支えられた“ブロックチェーンの中心”としての地位を維持しています。
2025年の「Pectra」アップグレードを経て、使いやすさや効率性も大きく改善。今後さらにNFT、Web3、DeFiなどあらゆる分野の基盤として重要性が高まるでしょう。
仮想通貨を学ぶうえで知っておきたい存在。それがイーサリアムです。