【入門編】投資とギャンブルの違い
「株で大損して借金を負ってしまった」とか、「1万円を投資して100万円になった」という話を聞いたことがある人もいるかもしれません。
極端な例ばかりを耳にしていると「投資=ギャンブル」と勘違いしてしまうのも仕方がないでしょう。しかし投資とギャンブルは全く別なものです。
両者の違いを理解し、人生を豊かにするために投資は必要なものであると理解しましょう。
投資とギャンブルの定義
投資とギャンブルの定義
投資をしたことがない人で、投資=ギャンブル、と考えてしまう人は少なくありません。
投資とは情報収集をして先々を想定し、先回りすることで利益を出すことを目的としており、ギャンブルは偶然性の要素が含まれる勝負のことを指しますので、両者は本来全く異なるものです。
しかし投資の中にも偶然性の要素が強いものもあるので違いを明確にするのが難しいのです。
ギャンブルになるケースとならないケース
ギャンブルになるケースとならないケース
同じ銘柄に投資をしても、それがギャンブルになるケースとならないケースがあります。
ギャンブルになるのは値動きのみで利益を出そうとするケースで、ギャンブルにならないのは成長で利益を出そうとするケースです。
株式投資においてギャンブルと勘違いされやすいデイトレードですが、適当に選んで買った銘柄が上がるか下がるかドキドキするのはギャンブルですが、自分なりに調べて良いと思って買った銘柄を短期間で売却する場合はギャンブルとはいいません。
人生を豊かにするために投資は必要
人生を豊かにするために投資は必要
過去の歴史が証明しているように、長い目でみると基本的に物価は上昇しています。
例えば1989年に1枚41円だった郵便はがきは2019年には63円になりました。
それに対し、1989年にテーブルの上に置いた1,000円札は30年後の2019年になっても1,000円のままです。
1989年だったら1,000円で24枚のはがきが買えたのに、2019年には15枚しか買えなくなっています。これはお金の価値が下がったことを意味しています。
2019年に24枚のはがきを買うためには1,512円必要です。
つまり30年間で1,000円を1,512円にできなければ、お金の価値が維持できていないことになります。
銀行の普通預金や定期預金は元本保証なので安心してお金を預けることができます。
しかし30年間で1,000円を1,512円にすることは難しいといえるでしょう。一方投資は1,000円を1,512円にすることができる可能性がある反面、時には1,000円を下回る可能性もあります。
1,000円を1日で1,512円にしようと思ったらギャンブルをしなければならないでしょうけれど、30年間で達成しようと思ったらそれほど難しくはありません。
30年で1,000円を1,512円にするためには年率約1.25%で運用する必要がありますが、これは大体民間の生命保険会社が提供している個人年金保険の予定利率(2021年9月現在)と同じくらいです。
長い目でみると、投資をしないというのはお金の価値の目減りを受け入れるということです。
お金の価値を維持させるためには最低限物価の上昇率と同じだけお金も増やさなければなりません。
元金の目減りがどうしても嫌だという人以外は何かしらの投資をされることをお勧めします。