2022.11.25
  • 資産運用

投資とギャンブルの違いとは?初心者が知っておくべき資産運用の基本

「投資はギャンブルと同じじゃないの?」という疑問を持つ人は少なくありません。確かにどちらもお金を使って“増やす”という点では似ているように見えるかもしれません。しかし、投資とギャンブルは目的やリスクの捉え方、運用方法において大きく異なります。

この記事では、投資とギャンブルの違いを明確にし、初心者が投資に対して正しい理解を持てるように解説します。資産形成を考えている方や、将来に向けてお金を上手に増やしたい方は、ぜひ参考にしてください。

投資とは?ギャンブルとの根本的な違い

投資とは?ギャンブルとの根本的な違い

まず、「投資」と「ギャンブル」は何が違うのか、その定義から確認してみましょう。


投資の定義

投資とは、将来の利益を期待して資産や資金を運用する行為です。企業の株式、不動産、債券などにお金を投じることで、その価値が上がったときにリターンを得るのが基本です。リスクはありますが、情報収集や分析に基づいて計画的に行うのが特徴です。


ギャンブルの定義

ギャンブルは、偶然性に大きく左右される勝負事です。競馬やパチンコ、宝くじなどがその代表例です。知識や経験で多少の予測はできるかもしれませんが、基本的に結果は運次第。資産形成や長期的な利益を目的としたものではありません。

投資がギャンブルになるケースもある?

投資がギャンブルになるケースもある?

投資商品そのものがギャンブルかどうかではなく、「どう扱うか」によって性質が変わる場合があります。


ギャンブル的な投資行動の例

  •  株式が値上がりしそうだからと感覚で買う
  •  SNSやネットの噂を信じて投資判断する
  •  短期的な利益ばかりを狙い、売買を繰り返す

このような行動は、情報に基づいた判断ではなく、運頼みの投機的な動きといえるでしょう。


健全な投資行動の例

  •  投資先企業の業績や市場動向をリサーチ
  •  長期的に資産を増やす視点を持つ
  •  分散投資でリスクを抑える

こうした行動は、再現性と計画性があり、資産形成につながる投資といえます。

なぜ投資が必要なのか?

なぜ投資が必要なのか?

「貯金していれば安心」という考えは、今の時代では通用しにくくなってきています。


インフレによるお金の価値の減少

例えば、1989年の郵便はがきの値段は41円でしたが、2024年には85円に上昇しました。同じ1,000円でも、買える枚数は23枚から10枚に減少しています。つまり、お金の価値(購買力)が時間とともに下がっているのです。 これは「インフレ(物価上昇)」と呼ばれる現象です。預金だけに頼っていると、実質的な資産価値が目減りしてしまう可能性があります。


投資による資産の保全と成長

インフレからお金の価値を守るためには、資産運用が有効です。先ほどの例で、1989年と同じように2024年に郵便はがきを23枚買おうと思ったら1,955円必要になります。 つまり1989年から2024年の35年で1,000円を1,955円にしないとお金の価値が維持できていないことになります。

35年で1,000円を1,955円にするためには1.94%程度での運用が必要です。 投資は、単に「お金を増やす手段」ではなく、「お金の価値を守る手段」でもあるのです。

投資初心者が気をつけたいポイント

投資初心者が気をつけたいポイント

目的を明確にする

投資の目的が「老後のための資産形成」なのか、「短期的な副収入」なのかによって、取るべき手法が変わります。自分のライフプランに合った投資を選びましょう。


情報に流されない

SNSやインフルエンサーの発信に踊らされるのではなく、信頼できる情報源から判断することが重要です。長期的な視野を持つことも忘れずにしましょう。


少額から始める

初心者は、まずは少額からスタートし、リスク許容度を把握するのがおすすめです。経験を積むことで、自分に合った投資スタイルが見えてきます。

【まとめ】投資とギャンブルは似て非なるもの

【まとめ】投資とギャンブルは似て非なるもの

投資とギャンブルは、一見すると似ているように見えますが、目的・手法・リスクの扱い方がまったく異なります。


  •  ギャンブル:偶然に頼り、娯楽や一攫千金が目的
  •  投資:分析と計画に基づき、資産形成が目的

資産形成の第一歩として、投資の正しい知識を身につけ、健全な運用を行うことが、将来の安心につながります。投資を始めることで、お金に対する考え方も変わるはずです。



2022年11月25日 執筆

2025年4月25日 更新

この記事を書いた人

小川 和哉 | ファイナンシャルプランナー

資産運用、保険、住宅ローンなど幅広い分野に精通し、個人の家計相談に加え、個人事業主や副業を行う方への記帳指導・経理支援にも力を入れており、実務に直結する実践的なアドバイスを提供。ライフスタイルに応じたオーダーメイド設計と、将来を見据えた長期的なサポートを重視し、目先の利益にとらわれない提案が好評。
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