2026.09.16
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20代で家を買っても大丈夫?早く買うメリットより先に確認したいこと

公 開 日:2025年05月05日

最終更新日:2026年9月16日


20代で住宅を購入したいと思ったとき、「まだ早いのでは?」と思うこともあれば、「家賃を払い続けるくらいなら早く買った方がいいのでは?」と考えることもあると思います。


住みたい場所や働き方がある程度決まり、住宅を買った後も無理なく生活できるのであれば、購入を検討できますが、

転職、結婚、出産、転勤などによって数年後の生活が大きく変わる可能性が高いなら、急いで買わない方がよいこともあります。

住宅価格が今後上がるかもしれない、若いうちなら長く住宅ローンを組める、といった理由だけで購入時期を決める必要はありません。


大切なのは、「20代だから買う・待つ」ではなく、今の自分の生活とこれからの変化を考えて、住宅を持っても選択肢を狭めすぎないかを確認することです。


この記事では、20代で住宅購入を考えている方が、物件を決める前に確認しておきたいことを整理します。

この記事でわかること

この記事でわかること

  • 20代で家を買うかどうかを年齢だけで決めない理由
  • 転職・結婚・出産・転勤をどう考えるか
  • 住宅購入後に手元へ残しておきたいお金の考え方
  • 将来売却する可能性がある場合の物件選び
  • 返済期間を長くする場合の考え方
  • 住宅ローンと資産運用をどう両立するか
  • 今買う人と、少し待った方がよい人の違い

20代だから有利・不利ではない

20代だから有利・不利ではない

住宅購入について、「若いうちに買えば住宅ローンを長く組めるから有利」と言われることがあります。

確かに、年齢が若ければ長い返済期間を選びやすく、毎月の返済額を抑えやすい面はあります。

資産運用についても、長期間積み立てられることは一つの強みになります。


ただし、それだけで20代の住宅購入が有利になるわけではありません。

20代は、


  • 転職する
  • 結婚する
  • 子どもが生まれる
  • 働く場所が変わる
  • 必要な住宅の広さが変わる

など、生活そのものが変わることも多い時期です。

住宅は簡単に場所を変えられません。


長く住宅ローンを組めることより、その住宅を長く持ち続けても今後の生活に合うかを先に考えます。

これから住む場所が大きく変わらないか

これから住む場所が大きく変わらないか

最初に確認したいのは、「この地域に今後も住む可能性が高いか」です。

20代では、


  • 今後転職する可能性がある
  • 勤務先に転勤がある
  • 将来独立したい
  • 結婚後に相手の勤務地へ移る可能性がある
  • 実家の近くへ戻る可能性がある

といったこともあります。

もちろん、すべて決まるまで住宅を買ってはいけないわけではありません。

ただ、数年以内に生活拠点が変わる可能性が高いのであれば、その住宅を売ることになった場合まで考えておいた方がよいでしょう。


住宅は、買った金額と同じ金額でいつでも売れるとは限りません。

購入時の諸費用もかかるため、短期間で売却すると、売却代金だけでは住宅ローンを完済できないこともあります。


「住めなくなったら売ればいい」と簡単に考えず、住み続ける可能性と売却する可能性の両方を考えて購入します。

結婚・出産で家の条件は変わらないか

結婚・出産で家の条件は変わらないか

現在一人暮らしでも、数年後には結婚しているかもしれません。

結婚している方でも、子どもが生まれれば必要な住宅の条件が変わることがあります。

たとえば、


  • 部屋数を増やしたい
  • 保育園や学校の近くに住みたい
  • 車が必要になる
  • 夫婦それぞれの通勤を考えたい
  • 実家との距離を重視したい

といった変化です。

今の自分だけに最適な住宅を買った結果、数年後に住みにくくなる可能性もあります。

反対に、「将来子どもがいるかもしれない」というだけで、最初から必要以上に大きな住宅を買う必要もありません。


まだ決まっていない将来に住宅を合わせすぎず、ある程度変化に対応できる住宅を選ぶという考え方もあります。

家を買っても手元にお金を残せるか

家を買っても手元にお金を残せるか

20代では、住宅以外にもこれから大きなお金を使う可能性があります。


  • 結婚式や新婚旅行
  • 出産・子育て
  • 車の購入
  • 転職や独立
  • 資格取得や学び直し
  • 教育費

住宅購入に貯蓄の大部分を使ってしまうと、こうした選択をしたいときにお金が足りなくなることがあります。

特に「頭金をできるだけ多く入れた方がいい」と考えて、手元の現金を減らしすぎる必要はありません。

住宅購入後に必要になる生活資金や、近い将来使う予定のお金を残したうえで、頭金や借入額を決めます。


長期間使う予定がない資金については、住宅ローンを減らすことだけでなく、資産運用へ回す選択肢もあります。

住宅を買うことで、その後にできることを減らしすぎないことが大切です。


関連記事:
初めての住宅購入|物件を見る前に決めたい住宅予算と住宅ローンの考え方

将来売る可能性も考えて物件を見る

将来売る可能性も考えて物件を見る

20代で住宅を購入すると、その家に何十年も住むとは限りません。

仕事、家族、親の介護などによって、住み替えが必要になることもあります。

その可能性があるなら、購入するときから、


  • 駅や交通機関へのアクセス
  • 生活に必要な施設
  • 周辺の住宅需要
  • 土地や建物の状態
  • 同じ地域で中古住宅がどのくらい流通しているか

なども確認しておくとよいでしょう。

「自分が好きか」だけでなく、将来自分以外の人がその住宅を欲しいと思うかという視点を持つことで、住み替えの選択肢を残しやすくなります。

「住めなくなったら貸す」は契約の確認が必要

将来住めなくなったら賃貸にすればよい、と考えることもあります。

ただし、住宅ローンは本人が住むことを前提としている商品が多く、第三者へ貸す場合は金融機関への確認が必要です。

たとえばフラット35は、本人や親族が住む住宅の取得を目的とした住宅ローンで、第三者へ賃貸する投資用住宅の取得には利用できません。

そのため、転勤などで将来貸す可能性がある場合でも、勝手に賃貸へ変更せず、利用している金融機関へ確認します。


参考:
住宅金融支援機構|フラット35の利用条件

住宅ローンは長く組むことも選択肢

住宅ローンは長く組むことも選択肢

20代は長い返済期間を選択しやすい年代です。

ただし、長期間にしなければ買えない住宅を購入するために返済期間を延ばすのではありません。

短い返済期間でも無理なく返せる住宅予算であることが前提です。


そのうえで、あえて住宅ローンを長く組み、毎月の返済額を抑える方法があります。

返済額を抑えたことで生まれた資金は生活費として使うのではなく、長期の資産運用へ回します。

住宅ローンを長くすると利息は増えますが、運用期間を長く取ることで、運用による利益が増えた住宅ローン利息を上回ることもあります。


20代の場合は運用できる期間も長く取りやすいため、住宅ローンを早く返すことだけではなく、住宅ローンと金融資産を一緒に増減させながら考えることができます。

もちろん投資なので、必ず利益が出るわけではありません。

住宅ローン金利、運用期間、投資額、家計の状況を見ながら、無理のない範囲で管理します。


関連記事:
住宅購入の資金計画に無理はない?住宅ローンの返済期間・頭金・資産運用の考え方


関連記事:
住宅ローン金利上昇でどうする?資産運用を組み合わせた住宅ローン設計をFPが解説

「今買わないと高くなる」で決めない

「今買わないと高くなる」で決めない

住宅価格や金利がこれからどうなるかは、住宅購入を考えるときに気になるところです。

ただ、将来の住宅価格や金利を正確に予測することはできません。

「来年はもっと高くなるかもしれない」という理由だけで、まだ生活が固まっていない状態で住宅を買う必要はありません。

反対に、価格が下がるまで待とうとして、いつまでも購入できないのも違います。

購入時期を決めるときに優先したいのは、


  • 住みたい場所がある程度決まっているか
  • 欲しい住宅が見つかっているか
  • 購入後の家計に無理がないか
  • 十分な手元資金を残せるか
  • 将来生活が変わっても対応できるか

という自分たちの状況です。

相場を当てて家を買うのではなく、自分たちが買える状態になったときに購入すると考える方が分かりやすいでしょう。

20代でも購入しやすいケース・待った方がよいケース

20代でも購入しやすいケース・待った方がよいケース

購入を進めやすいケース

  • 今後も住みたい地域がある程度決まっている
  • 転勤や大きな転居の可能性が低い
  • 結婚や子どもの予定も含めて住宅の条件を考えた
  • 住宅購入後も十分な手元資金が残る
  • 教育費や車などを含めても返済に無理がない
  • 住宅ローンを返しながら資産形成も続けられる
  • 将来売却する場合も考えて物件を選んでいる

少し待った方が考えやすいケース

  • 近いうちに転職・転勤する可能性が高い
  • 結婚後にどこへ住むか決まっていない
  • 子どもを含めた住宅の広さや場所をまだ考えられない
  • 購入すると貯蓄がほとんどなくなる
  • 返済期間を長くしないと毎月の返済が成立しない
  • 住宅を買うことで他にやりたいことを大きく諦める必要がある


当てはまる項目があるから買ってはいけない、という意味ではありません。

ただ、住宅を決める前に一度整理しておくと、購入後に「こんなはずではなかった」となる可能性を減らせます。

購入前に確認しておきたいこと

購入前に確認しておきたいこと

20代で住宅購入を考えているなら、次のことを確認してみましょう。


  • 今の地域に今後も住む可能性が高いか
  • 転職・転勤の可能性はどのくらいあるか
  • 結婚・出産で必要な住宅が変わらないか
  • 住宅購入後も必要な現金を残せるか
  • 車や教育費など今後の支出を考えたか
  • 住宅ローン以外の固定資産税や修繕費も考えたか
  • 返済しながら貯蓄・資産運用を続けられるか
  • 将来売却する場合も考えて物件を選んでいるか
  • 住宅価格が上がりそうだからという理由だけで急いでいないか

この内容を確認したうえで問題がなければ、20代だからという理由で住宅購入を先延ばしにする必要もありません。

Mクリニックで相談できること

Mクリニックで相談できること

Mクリニックは札幌を拠点に、家計、保険、住宅ローン、教育費、老後資金、資産運用など、暮らしと将来に関わるお金を横断して相談できるFP相談窓口です。

20代の住宅購入についても、「若いうちに買った方が得か」という考え方だけでは判断しません。

たとえば、


  • 今家を買ってもよい状況か整理したい
  • 転職や結婚を考えていて購入時期に迷っている
  • 自分たちが買ってよい住宅価格を知りたい
  • 頭金をいくら入れるか考えたい
  • 返済期間と資産運用を一緒に考えたい
  • 将来売却する可能性も含めて物件を選びたい
  • 住宅購入後も旅行や車、教育費にお金を使いたい

といった相談ができます。

住宅を買うことだけを目的にせず、その後の生活や資産形成まで含めて資金計画を整理します。

札幌を拠点にしていますが、全国を対象にオンラインでの相談にも対応しています。

まとめ|20代だからではなく「今買っても大丈夫か」で決める

まとめ|20代だからではなく「今買っても大丈夫か」で決める

20代で住宅を買うことが、早すぎるとも有利とも一概には言えません。

確認したいのは年齢ではなく、


  • これからも同じ地域に住む可能性
  • 転職・結婚・出産など生活の変化
  • 住宅購入後に残る手元資金
  • 無理なく返せる住宅予算
  • 住宅ローンと資産形成の両立
  • 将来売却する可能性

です。

これらを確認した結果、今の生活にも将来にも無理がないのであれば、20代でも住宅購入を進めることができます。

反対に、まだ生活の前提が大きく変わりそうなら、少し待つことも一つの選択です。


住宅購入は「何歳で買うのが得か」ではなく、「今の自分たちが住宅を持っても選択肢を残せるか」で考える。

その視点で購入時期を決めてみてください。



2025年5月5日 執筆

2026年9月16日 更新

この記事を書いた人

小川 和哉 | ファイナンシャルプランナー

資産運用、保険、住宅ローンなど幅広い分野に精通し、個人の家計相談に加え、個人事業主や副業を行う方への記帳指導・経理支援にも力を入れており、実務に直結する実践的なアドバイスを提供。ライフスタイルに応じたオーダーメイド設計と、将来を見据えた長期的なサポートを重視し、目先の利益にとらわれない提案が好評。
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