2026.08.17
  • 資産運用

【入門編】投資はいつ始めればいい?「今は高い」と迷う前に考えたいこと

公 開 日:2022年12月19日

最終更新日:2026年8月17日


投資を始めたいと思っていても、「今は高い気がする」「もう少し下がってからの方がいいのでは」と迷う方は多いと思います。

特に、NISAや投資信託の話を周りで聞くようになると、何もしないままでいいのか不安になる一方で、損をするのも怖くなります。


投資初心者にとって大切なのは、いつが一番安いタイミングかを当てることではありません。

まずは、何のために投資するのか、いくらなら無理なく続けられるのか、どのくらいの期間使わないお金なのかを整理することです。


この記事では、投資を始めてみたいけれど「いつ買ったらいいの?」と迷っている方に向けて、会話形式で投資を始めるタイミングと考え方を整理します。

今回の相談者

今回の相談者

漠然と将来への不安を感じ、節約を心がけてひたすらお金を貯め続けている。
周りで投資の話もよく聞くが怖くてどうしたらいいかわからない。
お金のこと、仕事のこと、生活のこと、ネットの情報だけでは不安だが
どうしていいかわからずとりあえずそのままになっている。

まずは会話で確認|投資はいつ始めればいい?

まずは会話で確認|投資はいつ始めればいい?

今は高い気がして始められない

NISAを始めた方がいいとは聞くんですけど、今って株価が高い気がして怖いです。もう少し下がるまで待った方がいいんでしょうか。

そう考える方は多いです。ただ、投資初心者にとって一番大切なのは、いつが一番安いタイミングかを当てることではありません。

でも、高いときに買ったら損しそうで不安です。

もちろん、高値づかみの不安はあります。ただ、今が本当に高いのか、これから下がるのか、さらに上がるのかを正確に当てるのは簡単ではありません。だからこそ、初めての方はまずは無理のない金額で始めて、値動きに慣れることが大切です。

下がるまで待つのは正解か

じゃあ、下がるまで待つのはよくないんですか?

待つこと自体が悪いわけではありません。ただ、「もっと下がるかも」と考え続けると、いつまでも始められないことがあります。

たしかに、ずっと怖いまま何もしていませんが、あのとき買っておけばよかったと思うことはあります。

投資は、いつ買うかよりいつ売るか、のほうが重要なんです。まずはその感覚を掴むため、無理なく投資を続けられる形を作る方が大切です。

最初から正解を選ばなくていい

損をするのはいやだから、最初から正しい商品を選ばないといけない気がして、それも不安です。

たしかに損はしたくないですよね。でもプロでも正解はわからないから、最初から完璧である必要はありません。まずは、何のために投資するのか、何年くらい使わないお金なのか、毎月いくらなら続けられるのかを決めましょう。

商品選びより先に、自分のお金の使い方を考えるんですね。

そうです。投資は、商品から考えるより、目的と期間から考えた方が整理しやすくなります。

安く買うタイミングを当てるのは難しい

安く買うタイミングを当てるのは難しい

投資では、「安く買って高く売る」とよく言われます。

考え方としては間違っていません。

しかし、実際に安いタイミングを見極めるのは簡単ではありません。

日用品と投資商品は違う

たとえば、いつも300円の卵が200円で売られていれば、安いと判断しやすいでしょう。

しかし、株式や投資信託は違います。

今の価格が高いのか安いのかは、将来の成長、金利、為替、景気、企業業績、投資家心理など、多くの要素によって変わります。

今高く見えても、これからもっと上がるかもしれません。

反対に、下がったから安いと思って買っても、さらに下がることもあります。

待ち続けるリスクもある

「もっと下がったら買おう」と考えることは自然です。

ただ、下がるのを待ち続けている間に、投資を始める機会を逃すこともあります。

投資初心者の場合、安値を見極めることより、まずは少額で始めて値動きに慣れることの方が現実的です。

大切なのは買う理由・売る理由・続ける期間

大切なのは買う理由・売る理由・続ける期間

投資を始めるときは、買うタイミングだけでなく、買う理由、売る理由、続ける期間を考えておくことが大切です。

買う理由を決める

なぜその商品を買うのかを説明できるか確認しましょう。


  •  老後資金のため
  •  将来の選択肢を増やすため
  •  長期で使わないお金を育てるため
  •  預金だけでは不安だから一部を運用するため

目的がないまま買うと、値下がりしたときに不安になりやすくなります。

売る理由を決める

買う前に、どんなときに売るかも考えておきましょう。

数年後に使う予定があるから売るのか、目標金額に近づいたら一部売るのか、生活防衛資金が不足したら減らすのか。

売る理由がないまま始めると、上がったときも下がったときも迷いやすくなります。

続ける期間を決める

投資は、使う時期によって考え方が変わります。

数年以内に使うお金なら、値下がりしている時期に売らなければならないかもしれません。

10年以上使わないお金なら、短期的な値動きを受け止めながら続けやすくなります。

投資するお金は、いつ使う予定なのかを確認しておきましょう。

NISAや投資信託でも出口を考える

NISAや投資信託でも出口を考える

NISAや投資信託は、初心者でも始めやすい制度・商品です。

ただし、始めやすいからこそ、出口を考えずに始めてしまうこともあります。

NISAは制度であって商品ではない

NISAは、運用益が非課税になる制度です。

しかし、NISA口座で何を買うかは自分で選ぶ必要があります。

値動きの大きい商品を買えば、大きく下がることもあります。

NISAだから安心、という考え方は避けましょう。

投資信託も選び方で変わる

投資信託は、分散投資しやすい商品です。

ただし、すべての投資信託が同じリスクではありません。


全世界株式、米国株式、バランス型、債券型、テーマ型など、投資対象によって値動きは変わります。

ランキングや人気だけで選ぶのではなく、自分の目的と期間に合っているかを確認しましょう。

使う時期が近づいたら見直す

投資は、買って終わりではありません。

使う時期が近づいたら、値動きの大きい商品を減らしたり、預金などに移したりすることも考えます。

出口を考えておくことで、必要な時期に慌てずにすみます。

積立投資と一括投資の考え方

積立投資と一括投資の考え方

投資には大きく分けて、毎月少しずつ積み立てる方法と、まとまったお金を一度に投資する方法があります。

初心者は積立投資が始めやすい

積立投資は、毎月決まった金額を投資する方法です。

一度に大きな金額を入れないため、投資初心者でも始めやすい方法です。

毎月の家計に組み込みやすく、値動きにも少しずつ慣れることができます。


毎月数百円や1,000円程度から始められるところも多く、自分の予算の範囲で始めることができます。

一括投資は余裕資金で考える

まとまったお金を一括で投資する方法もあります。

買ったときより値上がりすると利幅が大きくなりますが、投資した直後に値下がりすると、不安が大きくなりやすい方法でもあります。

一括投資をする場合は、生活費や生活防衛資金を残したうえで、使う予定のない余裕資金で考えましょう。


数千円や10,000円程度から買えるものもありますので、多額の資金を投じる前にお試しでちょっとだけ買ってみても良いでしょう。

組み合わせてもよい

積立投資か一括投資かは、どちらか一つに決める必要はありません。

毎月の積み立てを基本にしながら、余裕があるときだけ追加する方法もあります。

大切なのは、家計に無理がない形で続けることです。

少額で始めて値動きに慣れる

少額で始めて値動きに慣れる

投資は、最初から大きな金額で始める必要はありません。

むしろ、少額で経験を積むことが大切です。

少額でも学べることは多い

少額でも、投資を始めると値動きを実感できます。

上がったときの気持ち、下がったときの不安、ニュースを見たときの反応、自分がどのくらいの値動きなら落ち着いていられるか。

これらは、実際に始めてみないとわかりにくいものです。

失敗しても生活に影響しない金額にする

投資には失敗もあります。

だからこそ、最初は失敗しても生活に影響しない金額で始めましょう。

少額での失敗は、今後の判断に役立つ経験になります。

レバレッジは使わない

初心者が避けたいのは、手元資金以上のリスクを取ることです。

信用取引、FX、レバレッジ型商品などは、利益が大きく見える一方で、損失も大きくなる可能性があります。

まずは、自分のお金の範囲で行う現物投資から経験を積みましょう。

Mクリニックで相談できること

Mクリニックで相談できること

Mクリニックでは、投資を始める前に、家計全体の中でどのくらい投資に回してよいかを一緒に整理します。

商品選びだけではなく、目的、金額、期間、売る理由、続け方を確認します。


  •  投資を始める前の家計確認
  •  NISAを始める前の目的整理
  •  生活防衛資金と投資額のバランス確認
  •  積立投資と一括投資の使い分け整理
  •  少額投資から始める考え方
  •  教育費や住宅ローンを踏まえた投資額の確認
  •  初心者が避けたい投資行動の整理

投資は、始めること自体が目的ではありません。

家計を守りながら、将来の選択肢を増やすために、無理なく続けられる形を考えることが大切です。

まとめ

まとめ

投資初心者にとって大切なのは、安いタイミングを見極めることではありません。

無理のない金額で始めて、値動きに慣れながら、自分に合う投資の続け方を見つけることです。


  •  「今は高い」と思っても、正確なタイミングを当てるのは難しい
  •  買う理由、売る理由、続ける期間を決める
  •  NISAでも投資信託でも出口を考える
  •  初心者は積立投資から始めやすい
  •  一括投資は余裕資金で考える
  •  少額で始めて値動きに慣れる
  •  レバレッジは使わない

投資は、必ず増えるものではありません。

しかし物価が上昇しているときは何もしないと自分が持っているお金の価値が下がります。

一攫千金を狙う必要はありませんが、せめて物価の上昇と同じくらいお金の価値を維持し続けることを目標にするのがおすすめです。

まずは少額で経験を積みながら、自分に合う投資の距離感を見つけていきましょう。



2022年12月19日 執筆

2025年4月25日 更新

2026年8月17日 更新

「安く買う」ことの難しさ

「安く買う」ことの難しさ

投資の基本は「安く買って、高く売る」と言われます。しかし、実際には「安く買う」タイミングを正確に見極めることは非常に困難です。

たとえば、「通常100円の卵が今日は80円!」と言われると80円が安いタイミングだとわかります。しかし、株式や投資信託などの金融商品は、将来への期待や経済情勢など多くの要因が複雑に絡み合っており、「安さ」の判断基準があいまいです。 「もっと下がるかも」「あのとき買っておけばよかった」という感情が入りやすく、結果として購入のタイミングを逃すことも少なくありません。

「今は高いから買わない」は正しい判断?

「今は高いから買わない」は正しい判断?

投資を始めたばかりの人の中には、「今は相場が高すぎるから様子を見よう」と考える方も多くいますが、この思考は注意が必要です。

大切なのは「今高いかどうか」ではなく、これから先に「さらに上がる可能性があるか」です。価格がすでに高くなっていたとしても、将来に向けてさらに成長する企業であれば、まだ投資のチャンスは十分にあるといえます。

過去の暴落時の価格を基準にして「そのときより高いから今は買えない」と判断してしまうと、ずっと投資を始められないという結果にもつながりかねません。

大事なのは「高く売る」こと

大事なのは「高く売る」こと

投資の成功は、「買った時点での価格」ではなく、「最終的に売ったときにいくらになっているか」で決まります。つまり、安く買うことよりも「高く売れる商品を選ぶこと」が重要なのです。

仮に少し高く買ったとしても、長期的に見て価格が大きく上昇すれば十分なリターンが得られます。そのためには、次のような視点が求められます。


1. 将来性のある商品・企業を選ぶ

投資対象の業績、成長戦略、市場規模などを調べ、長期的に価値が高まる可能性があるものを選ぶようにしましょう。


2. 感情に流されない投資判断

「今は高すぎるかも」「暴落したらどうしよう」といった感情で判断をせず、冷静に情報を分析しながら判断する姿勢が大切です。


3. 売却のタイミングも戦略的に

買うときだけでなく、「いつ売るか」も投資では重要です。上昇したところで一部を売却する、あるいは目標金額を設定して利益確定するなど、自分なりのルールを持っておくと安心です。

投資における「正解」は一つではない

投資における「正解」は一つではない

投資は「こうすれば必ず成功する」という正解があるわけではありません。経験を重ねる中で、自分のリスク許容度や投資スタイルを見つけていくことが大切です。

また、短期での大きな利益を狙うよりも、長期的に安定したリターンを目指す方が、精神的にも安定して投資を続けやすくなります。

【まとめ】成功する投資家になるために

【まとめ】成功する投資家になるために

  •  「安く買うこと」に固執しすぎない
  •  大切なのは「高く売れる可能性があるか」
  •  将来性・情報・冷静さが投資成功のカギ
  •  継続的な学びと経験が自信と成果につながる


これから投資を始めようとする方にとって、最初は不安や疑問も多いかもしれません。ですが、少額からでもスタートし、知識と経験を積み重ねていくことで、投資はあなたの資産形成の強力な味方になります。

焦らず、少しずつ、そして着実に。まずは「高く売る」という視点を意識して、投資を前向きに捉えてみてください。



2022年12月19日 執筆

2025年4月25日 更新

この記事を書いた人

小川 和哉 | ファイナンシャルプランナー

資産運用、保険、住宅ローンなど幅広い分野に精通し、個人の家計相談に加え、個人事業主や副業を行う方への記帳指導・経理支援にも力を入れており、実務に直結する実践的なアドバイスを提供。ライフスタイルに応じたオーダーメイド設計と、将来を見据えた長期的なサポートを重視し、目先の利益にとらわれない提案が好評。
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