結婚を考え始めたら最初に読むお金の話|カップルのための家計・投資・ライフプラン入門
「そろそろ結婚したいね」と思い始めたカップルにとって、幸せな将来を描くことはとてもワクワクする時間です。しかし、現実的に考えると、結婚後の生活にはお金がつきもの。「愛があればお金はいらない」というのは理想かもしれませんが、安定した暮らしを築くためには経済的な土台づくりが必要です。
この記事では、結婚を考え始めたカップルに向けて、お金の準備・投資・家計管理のポイントをファイナンシャルプランナー(FP)の視点からわかりやすく解説します。
結婚前にやっておきたい「お金の見える化」
結婚前にやっておきたい「お金の見える化」
結婚を考えたらやっておきたいのが、二人の収入と支出の把握です。
お互いの収入、貯金額、固定費、借金(奨学金・ローンなど)をリストアップしましょう。
最近は「家計簿アプリ」や「共通の家計口座」を使って、二人で家計を管理するカップルが増えています。お互いに無理のない方法で、「共有部分」と「個人管理」を分けておくと、お金のトラブルを防ぎやすくなります。
例えば:
- 家賃
- 食費・日用品
- 水道光熱費
- 通信費
などは共通の家計口座から支払うようにすると、管理が楽になります。
結婚前にルールを決めておくことで、結婚後の家計トラブルを防げます。
将来のライフプランを話し合おう
将来のライフプランを話し合おう
結婚後の生活では、どんなライフイベントが起きるかを想像することが重要です。
- 子どもはほしい?ほしいとしたらいつ?
- 住宅購入は?賃貸は継続?
- 共働きを続ける?どちらかが専業主婦(主夫)になる?
このような将来設計は、お金に大きく関係してきます。
簡単でいいので、ライフイベントのスケジュール表をつくって、それぞれにかかる費用をざっくり見積もっておきましょう。
例:
- 結婚式費用:300万円前後
- 出産〜育児:50万円〜100万円
- 教育資金:子ども1人で約1000万円
- マイホーム:頭金だけで数百万円
このように書き出すことで、「どれくらいお金を準備すべきか」が明確になります。
保険は結婚を機に見直すタイミング
保険は結婚を機に見直すタイミング
独身時代に加入していた保険は、結婚後のライフスタイルに合わない場合があります。
結婚を機に検討したい保障は以下の3つ:
- 死亡保険:配偶者や家族を守れるように設計
- 医療保険:今必要かではなく、将来必要とするなら早めに検討
- 妊娠・出産特約:子どもが欲しい場合は重要度高め
必要な保障は「ライフイベント」によって変わります。保険は「入って安心」ではなく「必要な分だけ用意」が基本で、ライフイベント毎に見直しが◎
お金の価値観をすり合わせる習慣を
お金の価値観をすり合わせる習慣を
意外と見落とされがちなのが「お金に対する考え方の違い」です。
たとえば、「貯金したい派」と「今を楽しみたい派」では、日常の支出ですれ違うことも
そのためにも、定期的に“お金の話”をする時間を持つことが大切です。
- 家計の見直しミーティング(月1回でもOK)
- 今後の貯金目標を話す
- 急な支出があった場合の対応を話し合う
こうした習慣が、結婚後の「お金のケンカ」を防ぐコツになります。
目的のある貯金と投資で将来に備える
目的のある貯金と投資で将来に備える
ただ「なんとなく」貯金するのではなく、目標を決めてお金を積み立てることが重要です。
- 3年で300万円貯めてマイホームの頭金に
- 毎月1万円ずつ、将来の教育資金として積立
- 10年後のセミリタイア資金を投資でつくる
近年は、つみたてNISAやiDeCoなど、税制優遇のある資産運用制度も整ってきました。
まだ余裕がない時期だからこそ、お金が貯まる工夫も必要です。
▶ 結婚前から始める「つみたて投資」のすすめ
つみたてNISAは、少額から長期投資を始めたい人にぴったりの制度です。1,000円〜5,000円程度を積み立てていくだけで、時間と複利の効果を活かして将来の資産形成ができます。 共働きのカップルなら、夫婦で1人ずつ口座を開設できるので、2人でコツコツ積み立てれば10年後にはまとまった資産になる可能性も。
▶ 投資の前に「生活防衛資金」を確保しよう
投資は余剰資金で行うのが鉄則です。 まずは「病気・ケガ・転職など、もしものときに備えるための生活費3〜6か月分」を現金で確保しておくことが先です。 そのうえで、将来に向けた積立投資を無理なく始めていきましょう。
【まとめ】結婚を考えたら「お金と投資」の準備をスタート!
【まとめ】結婚を考えたら「お金と投資」の準備をスタート!
結婚生活を安心してスタートさせるためには、お金の話を早めに始めることが何より大切です。
収入や支出、貯金、保険、投資まで――
二人で将来のライフプランを共有し、チームとしてお金を管理していく姿勢が、これからの暮らしの安心を支えます。
ファイナンシャルプランナーとしても、「結婚前からお金に向き合っているカップルほど、家計が安定しやすい」と実感しています。 「そろそろ結婚を考えてる」という方は、まず今日から、二人でお金の話を始めてみてくださいね。
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