2026.09.02
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結婚後、出産で家計はどう変える?育休・生活費・住宅・教育費の考え方

公 開 日:2025年5月3日

最終更新日:2026年9月2日


結婚して新しい生活が始まり、家計の管理方法も決まった。

しばらくはそれで問題なくても、妊娠・出産を迎えると、夫婦のお金のバランスは大きく変わることがあります。


産休や育休で収入が変わる。

子どものための支出が増える。

復職後に時短勤務を選ぶこともあります。


たとえば生活費を夫婦で半分ずつ負担していた家庭でも、片方の収入が減ったあとまで同じ50:50を続けることが、必ずしも無理のない家計とは限りません。

結婚後の家計で大切なのは、最初に決めたルールを守り続けることではなく、家族や働き方が変わったら、家計のルールも一緒に変えることです。


この記事では、結婚後から妊娠・出産、育児へ進むときに、家計のどこを見直せばよいのかを順番に整理します。

この記事でわかること

この記事でわかること

  • 結婚後の家計ルールをいつ見直せばよいか
  • 出産前に一番確認しておきたいお金
  • 産休・育休中の収入をどう考えるか
  • 出産でもらえるお金をどう家計に入れるか
  • 子どもが生まれた後に増える支出への備え方
  • 住宅・教育費・NISAをどの順番で考えるか

結婚後の家計ルールはずっと同じでなくていい

結婚後の家計ルールはずっと同じでなくていい

結婚するときに、生活費をどう負担するか決めた家庭も多いと思います。

夫婦の収入をまとめる家庭もあれば、50:50で折半する家庭、収入の割合で負担する家庭、支出項目ごとに分ける家庭もあります。

どの方法でも、ふたりが納得していて家計が回っているうちは問題ありません。

ただし、妊娠や出産を迎えると、その前提が変わることがあります。

50:50だった夫婦に収入差ができたら?

たとえば、結婚当初は夫婦とも手取り30万円で、生活費を15万円ずつ負担していたとします。

出産後、片方の手取りが一時的に20万円になっても15万円ずつ負担すると、残るお金は大きく違います。


  • 手取り30万円-生活費15万円=15万円
  • 手取り20万円-生活費15万円=5万円

負担する金額は同じでも、負担感は同じではありません。

このような場合は、


  • 一時的に負担割合を変える
  • 収入割合に合わせて生活費を出す
  • 夫婦の貯蓄から一部を補う

など、家計のルールを見直します。

家計のルールは公平に見えることより、夫婦とも無理なく生活を続けられることの方が大切です。


関連記事:
結婚前に決めておきたいお金の話|夫婦の家計管理・生活費の分け方

出産前に確認したいのは「いくらかかるか」より収入の変化

出産前に確認したいのは「いくらかかるか」より収入の変化

妊娠すると、「出産費用はいくら?」「ベビー用品はいくら必要?」と支出を調べることが多くなります。

もちろん必要なことですが、家計への影響が大きくなりやすいのは、むしろ収入の変化です。

出産前に一度、次の金額を確認してみましょう。


  • 産休中に毎月いくら入るのか
  • 育休中に毎月いくら入るのか
  • 育休をどのくらい取る予定か
  • 復職後はフルタイムか時短勤務か
  • 時短勤務の場合、手取りはいくらになるか

会社員など一定の条件を満たす方には、出産手当金や育児休業給付があります。

また、一定の条件で夫婦が出生直後に育児休業を取得すると、出生後休業支援給付金も利用できます。


ここで大切なのは、制度の計算式を覚えることではありません。

自分たちの場合、出産前と比べて毎月の手取りがいくら変わるのかを確認することです。

たとえば毎月5万円手取りが減る状態が1年間続くなら、年間では60万円の差になります。

この数字が分かれば、出産前にどのくらいお金を残しておきたいかも考えやすくなります。


参考:
協会けんぽ|出産手当金

参考:
厚生労働省|育児休業等給付

妊娠・出産でもらえるお金は生活設計に組み込む

妊娠・出産でもらえるお金は生活設計に組み込む

妊娠・出産には公的な支援もあります。

代表的なのが、出産育児一時金です。

公的医療保険に加入している方が出産した場合、子ども1人につき原則50万円が支給されます。

直接支払制度を利用すると、医療機関へ支払う出産費用から出産育児一時金を差し引き、残った金額を支払う形になります。

そのため、まず出産予定の医療機関で、


  • 通常の出産費用はいくらか
  • 個室を利用するといくら増えるか
  • 出産育児一時金を引いた後、どのくらい自己負担になりそうか

を確認しておくと分かりやすくなります。


参考:
厚生労働省|出産育児一時金

自治体の支援も確認しておく

妊婦健診の助成や妊娠・出産時の給付など、自治体ごとに利用できる支援もあります。

ちなみに札幌の場合は、妊婦のための支援給付として、妊娠確認後に5万円、さらに胎児1人につき5万円が支給されます。

妊婦健診についても14回分の受診票が交付されています。

自治体によって内容が異なるため、妊娠が分かったら住んでいる自治体の制度を一度確認しておくとよいでしょう。


参考:
札幌市|妊婦のための支援給付

出産前に予備のお金を残しておく

出産前に予備のお金を残しておく

出産育児一時金などがあるからといって、出産前の貯蓄をぎりぎりまで使ってよいわけではありません。

出産前後は、予定していなかった支出も起こりやすい時期です。

たとえば、


  • 出産費用の自己負担
  • ベビー用品
  • 家電や家具の買い替え
  • タクシーなど移動費の増加
  • 里帰りや家族の移動費
  • 収入が想定より少なくなったときの生活費

などがあります。

そのため、出産前には「出産費用として○万円」と一つの金額だけを準備するのではなく、普段の生活費とは別に、自由に使える予備のお金を残しておく方が安心です。


金額は家庭によって違います。

毎月の生活費、夫婦の収入、実家からの支援の有無などを見ながら、「収入が少し減っても数か月は生活できる」という状態を一つの目安に考えてみましょう。

子どもが生まれた後、家計はどう変わる?

子どもが生まれた後、家計はどう変わる?

子どもが生まれると、毎月の支出も少しずつ変わります。


  • おむつやミルク
  • 衣類
  • 保育料
  • 医療費
  • 外出や送迎にかかる費用

一方で、児童手当や医療費助成などもあります。

現在の児童手当は所得制限がなく、高校生年代までが対象です。

第3子以降は月3万円となっています。


児童手当についても、「全部貯金するのが正解」とは限りません。

現在の家計に余裕がなければ、子どもの生活費に使うこともできます。

家計に余裕があるなら、将来の教育費として残すこともできます。


今の子育て費用と、将来の教育費のどちらを優先する必要があるかを見ながら決めればよいでしょう。


参考:
こども家庭庁|子育て世帯の家計を応援

ちなみに札幌の場合

札幌市では、子どもの医療費助成は高校生世代までが対象です。

所得制限などの条件があるため、実際に利用できるかは確認が必要です。

また札幌では、子どもが生まれると冬の暖房費や衣類、送迎に使う車の費用などが増える家庭もあります。


こうした地域特有の支出も、年間の生活費として考えておくと家計が安定しやすくなります。


参考:
札幌市|子ども医療費助成

住宅購入は生活が見えてからでも遅くない

住宅購入は生活が見えてからでも遅くない

妊娠・出産をきっかけに住宅購入を考える家庭もあります。

「子どもが生まれるなら家を買った方がいい」と考えることもありますが、急いで決める必要はありません。

出産後は、


  • 復職後の勤務時間
  • 保育園の場所
  • 子どもの送迎
  • 車が何台必要か
  • 2人目以降の子どもを考えるか

などによって、住みやすい場所そのものが変わることがあります。

また、住宅ローンを組む場合は、現在の共働き収入だけを基準にしないことも大切です。

育休中や時短勤務になっても返していけるか。

その金額で考える方が、出産後の家計に余裕を残しやすくなります。

教育費とNISAは同時に考える

教育費とNISAは同時に考える

子どもが生まれると、教育費の準備も気になります。

教育費については、「毎月○万円貯金する」と先に決めるより、まずはいつごろ、どのくらいのお金を使う可能性があるのかを考えます。

近いうちに使う可能性のあるお金は預貯金で準備し、長期間使う予定のないお金についてはNISAなどを利用する方法もあります。

ただし、教育費だけを優先しすぎて、


  • 毎月の生活が苦しい
  • 住宅の修繕に使えるお金がない
  • 老後のお金をまったく準備できない

という状態になっては、家計全体として無理があります。

教育費、住宅、老後資金は同じ家計から準備するお金です。

どれか一つだけを切り離さず、使う時期と優先順位を見ながら準備していきましょう。


関連記事:
NISAを始める前に確認したいこと|教育費・住宅ローン・iDeCoとのバランス

出産前後に夫婦で確認しておきたいこと

出産前後に夫婦で確認しておきたいこと

妊娠・出産を迎えるときは、次のことを夫婦で確認してみましょう。


  • 産休・育休中の手取りはいくらになるか
  • 育休をどちらが、どのくらい取るか
  • 収入が変わったら生活費の負担をどう変えるか
  • 出産費用の自己負担はいくらになりそうか
  • 出産前に予備のお金をどのくらい残しておくか
  • 復職後はフルタイムか時短勤務か
  • 児童手当を生活費・貯蓄のどちらに使うか
  • 住宅購入をいつ考えるか
  • 教育費をいつから準備するか

全部を出産前に確定する必要はありません。

ただ、「状況が変わったら家計も見直す」ことだけは夫婦で共有しておくと、その後の家計を調整しやすくなります。

Mクリニックで相談できること

Mクリニックで相談できること

Mクリニックは札幌を拠点に、家計、保険、住宅ローン、教育費、老後資金、資産運用など、暮らしと将来に関わるお金を横断して相談できるFP相談窓口です。

結婚後・出産前後の相談では、出産にいくらかかるかだけではなく、収入が変わった後も家計を続けられるかを一緒に整理します。

たとえば、


  • 育休中の収入で今の生活費を払えるか確認したい
  • 夫婦の生活費の負担を見直したい
  • 出産前にどのくらい貯蓄を残せばよいか整理したい
  • 児童手当を生活費と教育費のどちらに使うか考えたい
  • 住宅を今買うか、出産後まで待つか迷っている
  • 教育費とNISAをどのように準備するか整理したい
  • 保険も含めて家族が増えた後の家計を確認したい

といった相談があります。

利用できる支援制度も確認しながら、制度が終わった後も無理なく続けられる家計を考えます。

札幌を拠点にしていますが、全国を対象にオンラインでの相談にも対応しています。

まとめ|家族が変われば、家計のルールも変えていい

まとめ|家族が変われば、家計のルールも変えていい

結婚するときに決めた家計のルールが、出産後もそのまま合っているとは限りません。

産休・育休、時短勤務、子どもの生活費などによって、夫婦の収入と支出は変わっていきます。

そのときに大切なのは、


  • 収入がどう変わるかを確認する
  • 生活費の負担を必要に応じて見直す
  • 使える給付を家計に入れる
  • 予備のお金を残しておく
  • 住宅や教育費を急いで決めない

ことです。

最初に決めたルールを守ることより、今の家族に合った家計に変えていくこと。

それが、結婚から出産・子育てへ進むときの家計では大切です。



2025年5月3日 執筆

2026年9月2日 更新

この記事を書いた人

小川 和哉 | ファイナンシャルプランナー

資産運用、保険、住宅ローンなど幅広い分野に精通し、個人の家計相談に加え、個人事業主や副業を行う方への記帳指導・経理支援にも力を入れており、実務に直結する実践的なアドバイスを提供。ライフスタイルに応じたオーダーメイド設計と、将来を見据えた長期的なサポートを重視し、目先の利益にとらわれない提案が好評。
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