2025.07.13
  • 資産運用

40代の資産形成戦略|支出が多い時期でも投資を続けるコツ

40代は人生で支出が多くなりやすい時期です。
子どもの教育費、住宅の修繕・リフォーム費用、親の介護など。
30代までに「いつ」「いくら必要か」を計画して安全資産で用意していた方は、そこは予定通り使っていきましょう。


問題は「その後に残るお金をどう増やすか」。
40代はすでに投資経験を積んでいる方が多い世代。
初心者の「積立だけ」から一歩進んで、自分の戦略を持つタイミングです。
使う資金と増やす資金を分け、計画的に資産形成を続けるためのポイントを解説します。

■ 40代は支出が多い時期

■ 40代は支出が多い時期

40代は、人生でお金がたくさん出ていく方が多い時期です。


  •  子どもの高校・大学進学費用
  •  住宅の修繕やリフォームの費用
  •  親の介護や医療費の負担
  •  家計に占める生活費の増加


「投資に回せるお金が減る」のは当たり前。
無理に投資予算を増やすより、出費をしっかり管理し、優先順位をつけることが重要です。

■ 30代で計画した「使う資金」は予定通り使う

■ 30代で計画した「使う資金」は予定通り使う

30代までに「いつ」「いくら使うか」を見積もり、安全資産で用意していた場合は、そこは迷わず使いましょう。


投資残高が減るのは「予定通り取り崩して使っているだけ」です。
残高が減ることを気にして、配分を変える必要はありません。


教育費、住宅修繕など「計画通りに使う」ことで、家計の安定を守ります。

■ これから投資するお金は「増やすための資金」

■ これから投資するお金は「増やすための資金」

使うお金を確保した上で、40代で新たに投資に回せるお金は「増やすための資金」です。


  •  使う時期が当面ないからこそリスクを取れる
  •  9割リスク資産でも問題ない
  •  生活防衛資金は別でしっかり確保する


勤務先の財形貯蓄を続けている場合、積立金額や残高を見直し、「リスク資産に振り向ける」という戦略もおすすめです。

■ 投資先は「自分の戦略」を持って選ぶ

■ 投資先は「自分の戦略」を持って選ぶ

40代はこれまでに積み上げた投資経験を活かす時期です。
「何を買うか」ではなく「何のためにどのくらい持つか」を設計しましょう。


  •  インデックス投資の地域配分を見直す
  •  為替ヘッジの有無を目的に応じて選ぶ
  •  債券、REIT、オルタナティブ資産も検討する
  •  税制優遇制度(NISA、iDeCo)をフル活用する
  •  インカムゲインとキャピタルゲインを意識した資産配分を作る


投資先は20代・30代よりも「自分の好み」に合わせて洗練させましょう。

■ 売り方・取り崩し計画を設計する

■ 売り方・取り崩し計画を設計する

40代からは「買う」だけでなく「売る」計画も重要です。
使うタイミングを見越して計画を立てましょう。


  •  10年以上先に使う分は成長を狙い続ける
  •  5年以内に必要になる分は段階的に利益確定を進める
  •  期待リターンの低い資産は早めに売却する


出口戦略を持つことで、暴落時の「仕方なく売る」を避けられます。

■ 生活防衛資金も戦略的に管理する

■ 生活防衛資金も戦略的に管理する

病気、介護、転職リスクが現実味を帯びる40代では、生活防衛資金も戦略的に設計を。


  •  普通預金だけでなく、国債や短期債券ファンドも活用
  •  すぐ使える現金と少しだけ利回りを狙う資産を分けて管理


「いつでも使える」「少しでも増やす」を両立させる工夫が必要です。

■ 【まとめ】健康への投資も忘れずに!

■ 【まとめ】健康への投資も忘れずに!

40代は体の変わり目。
生活習慣病リスクが高まり、働けなくなると資産形成計画も崩れます。
健康維持の支出も立派な投資です。


  •  ジムやフィットネスに通い運動習慣をつくる
  •  栄養バランスの取れた食事を意識する
  •  寝具など睡眠環境に投資する
  •  医療保険などリスクに備える
  •  定期的な健康診断や人間ドックを受ける


「自分」を守ることも大切な資産形成戦略です。
40代だからこそ、健康への予算も計画的に確保しましょう。

この記事を書いた人

小川 和哉 | ファイナンシャルプランナー

資産運用、保険、住宅ローンなど幅広い分野に精通し、個人の家計相談に加え、個人事業主や副業を行う方への記帳指導・経理支援にも力を入れており、実務に直結する実践的なアドバイスを提供。ライフスタイルに応じたオーダーメイド設計と、将来を見据えた長期的なサポートを重視し、目先の利益にとらわれない提案が好評。
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